学生と一緒に創る?新しい図書館のカタチ|不知火図書館
こんにちは!
学生ライターのhanaです。
最近、「本を読む・借りる」などの従来の図書館の役割に加えて、より地域に開かれ、交流の場となっている図書館や、普段本を読まないような人も楽しめるような工夫をされた図書館が増えていることを知っていますか?
このような意欲的な図書館が、熊本県の宇城市にもあります。それが、2022年4月3日にリニューアルオープンした、宇城市不知火美術館・図書館です!「誰もが創造性を育み発揮する美術館・図書館」をコンセプトとした、宇城の総合的な文化施設です。図書館の中に、”スタバ”があることでも話題になっています。
今回紹介したいのは、そんな不知火美術館・図書館で行われている、「学生シンポジウムオープンイノベーション」という企画と、そこに参加している学生の皆さんです。
この企画は、不知火美術館・図書館を学生の新たなコミュニティスペースとするため、学生独自の視点を取り入れた新しい利用方法を探ることを目的に、県内の高校生と大学生の6名が参加し、行われました。
私が最初にこの活動を知ったときに、「リニューアルオープンしたばかりの図書館の利用方法を学生が考えることができる」ということが、面白そう!とわくわくしました。また、学校の垣根を越えて集まり、地域へと出て、積極的に活動しているメンバーがどんな人なのか、気になりました。
そこで、活動の振り返りの場に参加させていただき直接お話を聞いてきたので、その内容を共有したいと思います!
学校以外の場所での活動に参加してみたい!地域に出て実践的な経験をしたい!けど、あと少し勇気が出ない、という人に是非読んでもらいたい記事です。
目次
全3回のイベントの様子
第1回「宇城市不知火美術館・図書館の魅力とは?」
これまでの図書館とは何が違うのか、どんな魅力があるのか、図書館や学習スペースに求めるものは何かについて、学生メンバーがファシリテーターとゲストに分かれ対談を行い、時には参加者も巻き込みながら、宇城市不知火美術館・図書館の魅力の深堀が行われました。
第2回「守るべきマナーと新しい利用方法について考える」
公共施設である図書館の利用に関して守るべきマナーと、これからの図書館の利用に関してどのような課題が発生しうるか、その課題を解決するために学生はどのように利用するべきなのか、学生メンバーと九州学院高等学校と開新高等学校の学生によるディスカッションが行われました。また、第1回目で出た、図書館の魅力を活かした新たな利用方法を考え、さらなる可能性が探されました。
第3回「新しいシステム案を考える」
これまでに話されてきたテーマからでたアイデアを基に、実際に図書館で運用できそうなシステム案を考え、それらのアイデアに対し、ゲストの宇城市市役所、不知火美術館・図書館の方々からフィードバックをもらい、新しいシステムを生み出す取り組みが行われました。
活動の振り返りに参加し、お話を聞いてきました!
学生メンバーの紹介
・熊本大学 3年 朝廣大己さん
参加のきっかけ:F.I.Yの活動の中でお知らせを聞き、面白そう、というところから
こんな人:旅行が好きで、一人で屋久島に行き2日で制覇したり、学生YMCAに参加し社会問題を調べてプレゼンを行ったり、など多方面に活動的で、メンバーの中では自由に意見を言う担当(?)
・熊本大学 3年 園田千夏さん
参加のきっかけ:F.I.Yの活動の中でお知らせを聞き、単純にやってみたいなという興味で参加
こんな人:活動の中では、物怖じせずハキハキとしていて、たくさんのアイデアを出し、提案力あり!学校では普通の学生...(と言いつつ、実は、昨年の熊大ミスコン出場者!)
・熊本大学 3年 宮本千陽さん
参加のきっかけ:元山さんからお誘いを受けて
こんな人:学校生活以外では、TEDxKumamotoに参加し、イベントを作り上げるという役割を担当。今回の活動の中では、資料作成など、細やかな部分でのまとめ役。
・九州ルーテル学院大学 3年 元山皐月さん
参加のきっかけ:ニューコーワンの方からお誘いを受けて、企画みたいなことをしたいなと思っていたのでちょうどいいな、学校でやらないようなことをしたいな、というところから
こんな人:グループのまとめ役!学校生活、TEDxKumamotoでの活動、に取り組みつつ、最近は別のところにも興味を持ち、就活だったり、自分がやりたいことは何かを模索中。
・八代高校 3年 東島菜々子さん
参加のきっかけ:別のプロジェクト(F.I.Y)で案内があり、興味があって参加
こんな人:趣味は漫画や小説を読むことで、学校ではインターアクトというクラブの会長を務めることになり、心機一転頑張ろう!と燃えている、プロジェクト唯一の高校生参加者。
・熊本学園大学 増田京悟さん
参加のきっかけ:元々参加していた元山さんに声をかけてもらい参加
オンラインミーティングの際に話を聞けなかった、東島さんと増田さんには、後日メッセージで感想をお聞きしました。(きっかけのところで度々出てくる「F.I.Y」について、以前に記事で紹介しているので良ければ是非、記事を見てみてください、笑)
活動の感想
園田さん:
「これまで、あまりこういったプロジェクトやイベントに携わる機会がなかったので、率直に楽しかったな、という印象があります。
自分の意見もそうだし、周りの方の意見をディスカッションしたりというところや、2回目のイベントで、高校生の方達から、生の意見を聞けるところの意見を引き出すことができたところなどやりがいがありました。」
東島さん:
「1番年下でしかも途中で入ったので、不安しかありませんでしたが、雰囲気が暖かく入りやすかったです。
また、色んな人が不知火美術館の魅力を広めるために色んな視点からアプローチしていて新たな発見があったりして面白いなと思ったし、良い刺激になりました!」
増田さん:
「街中に来る方々に対して、話題性があるとはいえ、町外れの美術館、図書館に足を運びたくなるよう考えるのをずっと苦労して、広告の難しさを感じました。
学生がかなり主体的に参加しており、大人の方々に乗っかるのではなく、対等に協力して作り上げていたと思います。」
活動を通して得たものは?
宮本さん:
「イベントを通して、利用者目線からマーケティング的な視点へと変わったり、自分目線から図書館側の視点に変わったり、逆に利用者の目線に立ち返って図書館を見てみるとか、色んな角度から、図書館と利用者の関係を見れたのが、一番大きな学びだったなと思います。
地域の中で図書館が必要とされていたり、コラボしたりしていたり、という今まで気付かなかったことに気づけたことも大きな学びだったなと思います。」
元山さん:
「ここまでしっかりと1つのプロジェクトに取り組んだことは私もなかったので、すごく良い経験だったなと思っています。特に、実体験型の学びを得れたのが大きかったなと思います。加えて、人との繋がりですね。
普段とは違うジャンルの人たちと、このプロジェクトを通して、関わることができたので、色んな発見がありました。自分にない価値観を、いっぱい得ることができ、他の人の考え方や得意な要素を元に組んでいくこともすごく楽しいなと思いました。」
企画で出たアイデアの中で特に面白そうなものは?
朝廣さん:
「3回目のイベントの時に、インパクトがあり長続きしそうと言われたのが、「学生図書委員、学生司書」です。名前の通り、学生が図書館の図書委員をするというアイデアで、学生自身で学生を巻き込んだ不知火図書館のイベントを企画する、というようなイメージです。学生主体で何かをする、学生がイベントを企画したり、学制図書館が接点を持てる、というところが、企画の目的とあっていたと思います。
他にも、「掲示板」設置のアイデアも良かったと思う。あえてアナログで、攻めてみるという面白さがあったな~と!」
学生が地域へと出て活動することへの期待
今回の企画は、宇城市とニューコ・ワン株式会社が一緒になって新しい図書館の運営を考えるときに、図書館を利用するターゲット(この企画においては特に学生)のコミュニティ活動をイベントにしていこうという考えから立ち上がりました。
そこで、ニューコ・ワンの方に、学生が学校以外の場所で活動したいと考えた時に大切なことを、今回の企画の振り返りからお話ししていただきました。
ニューコ・ワンの方から:
「どうやったら意識が付くかというと、他の学生の皆さんが頑張っている姿を見て刺激を受けるのが早いと思います。そういったシーンを大人側がもっと作れるようにしたいと考えています。リアルをしっかり見れる、参加でできるということが重要かなと思います。
社会自体は、若い人、学生の意見や働きだったりは、どの企業もどの団体も期待をしていて、多分、期待をしていない人はいないと思います。企業としては、そのきっかけづくりを増やしていかないといけないなというのを、特に今回思いました。
社会とのギャップがある学生が多いと思うので、社会に触れる機会を持って先に進んでいただけたら良いなという風に思います。」
読者の方へ
朝廣さん:
「学生の声をもっともっと40代、50代の人に聞いてもらえるような場を、若者も欲しているなと思うので、そういう場をこれから持てればなと思います。逆にこっちが作っていくっていうのもありだなと思っているので、そういう企画があれば是非、コンタクトいただければなと思っております。面白い人たちが集まっているので、面白いことをしたいとか、面白い人に会いたいとかあれば是非!自分達で面白い人っていうのもなんですが、、、笑
これから新しい企画も始まっていくと思うので、メンバー募集も継続して行っています!」
まとめ
今回、私はイベント自体に参加していたわけではないのですが、振り返りのお話を聞く中で、参加している学生の、面白そうと思ったことに飛び込んでいく積極性や、学生や大人ということに関係なくコミュニケーションをとってアイデアを生み出す企画力を感じました。
また、ニューコ・ワンの方から、学生の意見や働きを社会が期待している、というお話もあり、学生はもっともっと社会へと飛び込んでいって良いのかもしれない、と心強く感じました。
この記事が、読んだ方にとって刺激になり、やってみたい!と思っていたことを実際にやる!ということに繋がると嬉しいです。
【問合せ先】
ニューコ・ワン株式会社 担当:野田
juniji_noda@newco1.co.jp
hana
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