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放っておけない!プラゴミ問題 -捨てたゴミって輸出されてるって知ってた?-

こんにちは!食べることが生きがいのまっぱるです!

2020年7月1日からレジ袋が有料化されましたね。

どこへ買い物に行くにしても「エコバッグはお持ちですか?」「有料ですがレジ袋はご利用ですか?」と聞かれることが当たり前になり、エコバッグを常に持ち歩いたり、レジ袋を購入することが日常になってきました。

そもそも、この制度って、何のためにそうなったのでしょうか?

また、みなさんは自分が捨てたゴミがどのように処理され、どこに運ばれているか知っていますか?

私は大学の授業でこのテーマについて学ぶ機会があり、日本のゴミ問題の現状についてみなさんに
も知ってもらいたいと思い、この記事を書きました!

ぜひ、一緒に考えていただきたいと思います!

 

プラスチックゴミを海外に輸出してきた日本

この事実を知ったときは衝撃でした。

日本はプラスチックゴミを自国で処理せず、海外に押し付けてきました。

日本は世界的に見てもゴミの分別が人々の生活に根付いており、ハイレベルゴミ処理の技術があります。
自国で処理できる技術がありながら、なぜ海外にわざわざゴミを輸出しているのでしょうか。

理由は単純です。

リサイクル処理にはコストがかかるから、なのです
リサイクルするよりも海外に船でゴミを輸送した方がコストがかからないのです。

 

ゴミを輸入している新興国

日本人が捨てたプラスチックゴミは、海を渡り新興国に運ばれています。

日本のプラスチックゴミの主な輸出先は中国です。
この約20年間、中国は日本をはじめ経済先進国(以下、先進国)のプラスチックゴミを輸入し続けてきました。

輸入された大量のプラスチックゴミは、中国のリサイクル業者によって処理されます。

先進国のプラスチックゴミを新興国がリサイクルする代わりにお金をもらうという国家間の経済サイクルが出来上がっています。

経済成長に繋がるため両者にとって都合が良かったのです。

先進国がお金をあげる代わりに新興国にゴミ処理を押し付ける。
これが両者ともに都合が良いなんて、貧富の差(国の経済格差)の闇を感じますね。

同時に自国が出したゴミに責任を追わない日本とその事実すら知らなかった自分にどうしようもない情けなさを感じました。

 

「世界のゴミ捨て場」中国の環境問題

image by a Shutterstock

では、1988年から2016年で2.2億トンの廃プラ(これは世界全体の約7割を占めます)を輸入してきた中国の話をしましょう。

世界中から輸入してきたプラスチックゴミの中には、正しく選別されていなかったり、汚れていてリサイクル処理できないゴミが含まれています。

その処理できない廃プラスチックはリサイクルされず中国で不法投棄され、大量の廃棄物の山を作り、海に流れ、海洋プラスチックの環境汚染に繋がり、今では世界的に深刻な環境問題になっています。

さらに、中国はゴミ処理体制が十分に整っていない中で、急速な経済成長を遂げており、それに伴い自国のゴミが急増しました。

自国のゴミ処理が追いついていない中でこれ以上外国からの廃プラを受け入れるべきではないという声が中国で高まり、2017年に廃プラ輸入禁止に踏み切りました。

一方で中国の地方では環境問題よりも経済成長を優先させるべきだとの意見も根強く、利益優先でプラスチックを違法に密輸する悪質業者が後を立ちません。

中国政府にとっては密輸を規制し監督することが今後の重要課題です。

 

中国の廃プラ規制による影響

2017年中国の廃プラ輸入禁止は世界に衝撃を与えました。

日本をはじめとする先進国は今まで中国に輸出してきた大量の廃プラの処理に迫られ、また中国と同じように廃プラを輸入しているアジア諸国の今後の在り方にも大きな影響を与えました。

日本は2018年から廃プラをタイ、マレーシア、台湾などのアジア諸国に輸出するようになりました。

しかし、中国の廃プラ輸入禁止を受けアジア諸国にも輸出に制限をかける動きがあります。

また、2019年にバーゼル条約(有害廃棄物の国境を越える移動及びその処分の規制に関するバーゼル条約)が改正されたことにより、汚れたプラスチック廃棄物について、輸入国政府の同意がなければ輸出できなくなりました。
さらに、輸出国と輸入国が同じレベルの処理体制でないと輸出ができなくもなりました。

現在日本が廃プラを輸出している国の中に、日本と同等レベルの処理体制を持っている国はありません。

つまり、日本は今後廃プラを海外に輸出することが難しくなるというわけです。

 

まとめ

レジ袋有料化には、実はこのように世界的な環境問題の背景があります。

そしてこの環境汚染を引き起こす要因となるゴミを排出しているのは私たち消費者だったのです。

その自覚を持って、私たちの行動を変える時がきたのではないでしょうか?

次回の記事ではそれを踏まえて「私たちができることは何か」、「どういう行動を取ればいいのか」をご紹介しま
す。
この記事が少しでも心に響いた方は、ぜひ併せて読んでみてください!

 

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まっぱる

福岡出身、熊本の大学生。世界中を旅して美味しいものをたくさん食べることが夢。いつか自分のカフェを開きたいと思っている。
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