読書会のやり方・進め方|本をより深く読む、価値観を交換する
こんにちは、すぎもとです!
最近週に一回くらいのペースで読書会をしています。
読書会と言ってもいろいろありますが、僕がしているのは課題本を読んできて感想を共有するタイプです。
大人数で好きな本を読むタイプの読書会はこちらの記事をご覧ください。
何度かやってみて進め方や、メリットが見えてきたので解説します!
目次
■読書会の手順
まずは僕がやっている読書会の手順を確認していきます。
手順は5ステップです。
- 人数は少人数で
- 日程を決めて読む
- 気になった箇所に付箋を貼る
- 抜き出して、感じたことを書く
- メンバーで付箋箇所を共有
1. 人数は少人数で
大人数で行う読書会もありますが、今回紹介する方法では少人数の方がお勧めです。
目安としては2,3人が理想です。
大人数でしてしまうと、
- 時間がかかりすぎてしまう
- 深い話ができずに話題がそれてしまう
などの問題点が出てきます。
2. 日程を決めて読む
読書会のメンバーが決まったら、読書会の日程をまず決めてしまいます。
人って締め切りがないとなかなか動けないんですよね…。(体験談)
なのでまずは読み終える前から日付を決めてしまうのがおすすめです。
3. 気になった箇所に付箋を貼る
いよいよ本を読んでいきます。
読んでいくとき気になったところに付箋を貼っていきましょう。
どんなことでも構いません。
「ここよくわからない」「この言葉好き」「ここ他の人がどう感じたのか知りたいな」というところにペタペタ貼ります。
ちなみに付箋は写真のように細いものがおすすめです。これを気になる文章の隣に貼っていきます。
4. 抜き出して、感じたことを書く
余裕があれば、付箋を貼った箇所をノートやワードに書き出しましょう。
そして、その下に感じたことを書いておくと、後で見返しても忘れません。
書いていないと「なんでここに付箋貼ったんだっけ…?」ということがよくありました。
書き出すことで記憶にも深く定着します。
5. メンバーで付箋箇所を共有
待ちに待った読書会です。読書会をすることを意識して本を読んでいると、早く他の人の感想を聴きたくなるんですよね。
メンバーでページを初めから辿っていき、付箋箇所があった順に抜き出した文章と感じたことを共有します。
それを聞いた他のメンバーがそれに対してさらに感じたことを重ねていきます。
少人数なので、肩肘張らず雑談ベースで進められます。
そして、最後のページまで辿り着いたところで読書会終了です。
読書会自体は大体1、2時間くらいで終わります。
■読書会のメリット
手順を説明したところで、この読書会を実際に何度かやってみて感じたメリットを解説します。
価値観を交換できる
本のどこに付箋を貼るかはその人の価値観が反映されます。
「あっここの文章でそんなこと感じるんだ」とか「〇〇さんならここ貼りそうだと思った笑」みたいな感じで、対話を通してお互いの価値観を交換することができます。
自分と違う価値観に触れたり、同じ価値観を確認しあったりすることは、本音で語り合うことが少なくなったと言われる現代において、とても意義のあることだと思います。
哲学者である熊本大学教育学部の苫野一徳准教授は著書『はじめての哲学的思考』で「その作品の、何が自分の心を打ったのか、あるいは打たなかったのか、そのことをお互いに言葉にして交換し合う」ことには三つの哲学的な意義があると述べています。
それは「自分自身をより深く知る」「自己了解に加えて他者了解も深まる」「異なる意見の共通了解を見出し合う」の三つです。
言い換えると、自分や他者を理解できて、その作品の”よさ”の本質を他者ともに見出すことができるということです。
本を深く読める
本はちゃんと読んだつもりでも、一度読んだだけで全てを理解するのは難しいものです。
そのことはわかっていても、1人だけで2度読むのはついつい億劫に感じてしまいます。そんなとき読書会があれば、2度読めるだけでなく、自分が気づかなかった点にも気づくことができます。
そんな風に読むと本に愛着すら湧いてきます。
一冊の本に「読書会をした」という思い出が付随するので、自分にとって心に残る本になっていくんです。
新しい本を知れる
読書会で読む本はメンバーのおすすめだったり、会話の中で出てきた気になる本だったりと様々です。中には自分では絶対に手に取らないような本が題材になることもあります。
これは小さなことのようですごく大事なことです。
僕自身も幅広く何でも読んでいるつもりでいたのですが、この読書会で出会った本たちは僕の価値観を大きく広げてくれました。
こういう本は1人では読み始めるモチベーションが起きませんが、読書会であれば苦なく読むことができます。
■本の選び方
さっきも書いた通り、読書会の題材にする本はメンバーのおすすめだったり、気まぐれで決めたりしています。
でも何度かやってみて、本によっても読書会に向いている本と向いていない本があることに気づいてきました。
読書会に向いていると感じた本は、考える余白の多い文学やエッセイです。
ビジネス書や実用書はこのやり方では不向きです。これらの本は考える余白が少ないので、深い話になりづらいんです。
文学やエッセイならどれでも良いのかと言えばそうでもなく、その中でも一貫したテーマがある作品や、全てを語らず読者に考えさせる作品だとなお良い読書会ができます。
参考にお勧めをいくつか紹介します。
・白石一文『永遠のとなり』
この本を読むと生きるとは何か、死ぬとは何かを考えさせられます。登場人物のセリフで、それぞれのキャラクターの死生観が語られ、どの意見に共感するかを語り合うと面白いです。
・平野啓一郎『かたちだけの愛』
愛とは何か、恋とは何かを考えさせられる恋愛小説です。名言も多く確かにな〜と思わず唸ってしまいます。自分の恋愛経験も踏まえて共有すると、より深い対話ができます。
・若松英輔『悲しみの秘儀』
悲しみをテーマにした25編のエッセイ集です。多くの詩が引用されており、それぞれの解釈を共有するのがおすすめ。
・岸政彦『断片的なものの社会学』
こちらは社会学者によって書かれたエッセイ集。社会学者の独特な視点に触れることができます。エッセイ集ですが、一冊を通して一貫した思想がベースとなっており、噛めば噛むほど味の出る本になっています。
■まとめ
この記事では、僕がしている読書会の手順、メリット、読書会向きな本の選び方を紹介しました。
1人じゃなかなか本が読めないという人や、読書は好きだけど読みっぱなしになっている人はぜひ挑戦してみてください!
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