志望業界・志望企業「ない」「わからない」は、決めなくていい!大丈夫!新しいキャリアの考え方~就活指南~
こんにちは。キャリアコンサルタント石松衣美です!
就活中の学生さんから「志望業界・志望企業が決められない。どうやって決めたらいいでしょうか」と聞かれることがあります。
大学によっては、就職希望の3年生に志望業界・志望企業を提出させるところもあります。
これは、キャリアセンターが学生一人ひとりの希望を把握し効果的なサポートを行うためです。
これがきっかけで本格的に就活準備に取りかかる学生もいますから、意識づけにもなって良いとは思います。
しかし、必ずしも志望業界・志望企業を決める必要はないと、私は考えています。
とりあえずインターンシップや会社説明会で話を聞くことで、自分の興味や希望が見えてくることもあるからです。
冒頭の質問に対し、私はいつも「やりながら見つければいい」と答えています。
そこで今日は、これを裏付ける最新のキャリアの考え方をご紹介したいと思います。
【これからのキャリア発達モデル】
2021年11月、キャリアのこれから研究所が「これからのキャリア発達モデル 9つのテーゼ」を発表しました。
SDGsのように、キャリア形成の指針が9項目にまとめられています。ぜひ一度ご覧になってください。
これが作られた背景には、近年、働く価値観が大きく変わったことが挙げられます。
1年先を見通すのも難しい不安定な世の中で、「いい会社に入れば一生安泰」といった会社主体の考え方は通用しない。
「キャリアは個人が主体的に創っていくものだ」という個人主体の考え方に変わったのです。
ですが、そんなこと言われても「私はいったい何をすればいいの?」と戸惑う人も少なくないでしょう。
そこで、個人主体のキャリア形成の指針として「9つのテーゼ」が提唱されたわけです。
【試しながら考えるを繰り返す】
前置きが長くなりましたが、この中で私が紹介したいのは、
テーゼ9「計画しつつもアジャイルな行動をとろう-予測不能が多いから試しながら考えよう-」です。
「アジャイル」とは、もともとシステムやソフトウェア開発の用語。計画は大まかで、小目標を立て、実装とテストを繰り返し開発していく手法です。
迷走しないかと心配になりますが、きっちりと計画を立てていないので、開発途中に問題が起きても臨機応変に対応することができ、開発時間も短縮できるのだそうです。
テーゼ9は、このシステム開発の考えをキャリアに取り入れたもの。
キャリアも明確な目標は必要ない。試しながら修正を繰り返し、自分に合ったキャリアを見つければいいということです。
就活で考えるなら、志望業界や志望企業は決めずに、とりあえずインターンシップや会社説明会に参加する。参加して見えてきたことを次の行動に生かす。
例えば、インターンシップに参加して、皆で和気あいあいと意見を言い合う職場の雰囲気が良かったと思えば、それを企業選びの軸にして同じような会社を探してみればいいし、
あるいは、和気あいあいとした雰囲気は遊んでいるようで嫌だと思えば、その反対で、会社の決まりや上下関係を重んじる職場が自分には合っているのかもしれないと仮説を立て、そのような会社の説明会に参加して自分がどう感じるか確認する。
このように、試してみてわかったことを確実に拾い上げ、次の行動へと繋げていけば、自然と就活の方向性も定まっていきます。
社会人になってからも同じです。入社後のギャップは誰にでもあります。
仕事をやってみて、「自分には向いてなかった」とわかれば、「だったら何が向いてるだろう?」と考え、上司に相談する、異動願いを出す、あるいは転職を決意する。
長い人生をかけて、自分に合った仕事や会社を探していけばいいと私は思います。
【まとめ】
「志望業界・志望企業が決まらない」と不安を感じている人は、「いろいろ試してから考えよう」と頭を切り替えてみてください。
就活に正解はありません。新しいキャリア形成モデルの考えを参考に、あなたらしく就活を進めてくださいね。
就活生の皆さん、応援しています!
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